15/24/31KHz対応! X68000にふさわしい最強レトロPCモニターをつくる(9)<完結>

3Dプリンター/DIY

なかなか完成しないですみませんでした、今度こそ完結です。
その1(外装モデリング)、その2(内部構造)、その3(出力と下地処理)、
その4(電子工作)、その5(ケースの組み立てと下地処理)、
その6(塗装とデカール)、その7(内部の組み立て)、その8(完成)
制作の続き、涙の完結編(居残り編)です。

目次

フロント部の違和感

会心の出来だと思っていたのもつかの間、本物のCZモニターの写真を見ていて、
なんとなく違和感を覚えていました。
ブラウン管と接している部分がだいぶ違うやんけ。
一方でいつもの友人から、この子を使いたいと頂いたので彼の元へ送ることに。
ということで、自分の分を作り直すべく、フロント部のモデリングを見直しました。
LCDとのキワが厚ぼったくなるので心配。
だけど、こっちのほうが良く似ているような気がする。

これが旧デザイン
これが新デザイン

テストチップの出力

例のごとく出力には時間がかかるので、どんな塩梅になるか角の部分だけ出力してみた。
最近20年ぶりに発掘したCZ612Dに合わせてみると、思った以上にドンピシャだった。
これは差し替えた方が良いと確信した。

デティール面を上としたので表面がガタガタ…

出力時間はざっと11日も…

2台ある3Dプリンターのうち1台の機嫌が悪く、PLAのくせに反りが激しい。
そもそもそいつはヒートベッドの歪みが酷いハズレ機体で、
ガラスベッドを使うことでだいぶ平らにしているものの、熱伝導にもムラがでている
それが原因のような気がする。
前回のは、だましだまし出力したものの、今回はENDER3-V2のみで出力することとした。
11日も時間を要するが仕方がない、覚悟しよう。

調べてみると不調のENDER3-PROのヒートベッドは3000円弱で購入できることを知ったので、
ポチってやった。(もっと早く買えばよかった)

歪みのないパーツたち

フロントパーツ4つをラッカーテープで仮止めしつつ、前回通りエポキシパテとL字アングルで固定。
反りが少ない機種で出力したおかげで処理は楽そう。
すでに格好いいやん!

シャープな印象を受けるぜ!

どんどん仕上げていく!

同じく背面も接合して、それぞれサーフェイサー>黒鉄色>トップコートと仕上げていく。
今回は歪みがなかったのでパテはしないことにした。

写真よりも実物はキレイに見えます。
製造番号は00002、チューナ非搭載なのでN○Kも安心(おい
フロントは表面処理のうえ塗装
デカールを貼ってトップコート
液晶とフレームのツラはこんな感じ(横側)
上下はこんな感じ、モデリングしたときの心配は杞憂でかっこいい!

そういえばスイッチの色

スイッチのレシピについて書き忘れていました。
以前作ったミニチュアモニターのときは自分で調色していました。
しかし、調色の場合、作り直すたびに微妙に色味が変わるので、
調色済みの色を使いたいと思っていました。
いい色が見つかってよかったです。

その後の検証で青はいい感じ、赤はすこしビビッドかな?

ということで、今度こそ完成!

今回はフロント部の全景をご覧いただく用の動画としてみました。
かっこいいでしょっ!!

X68000にふさわしい最強のレトロPC用モニターを作り直してみた!!
大魔界村は名作中の名作ですよね!

あとがき

1台目はLCDとコントロールボードの注文日から17日で完成にこぎつけました。
大きな出力ははじめてでしたが、写真でみるよりもかなり良い出来です。
2台目はフロント部の修正と出力、組み立てと塗装は14日でした。

~日記(1台目)~
1/19 LCD/コントロールボード注文、外装デザインのモデリング
1/20 インターフェース部及びモデル分割、L字アングルの仕組みを考案、スタンドを出力
1/21 ホームセンターでL字アングルをカット、スタンドに固定
1/26 フロント部の出力完了、4つのパーツの固定とパテ盛りをする
2/2 背面部の出力完了、4つのパーツの固定とパテ盛り
2/3 デカールの作成とフロント部の黒鉄色の塗装、背面部の下地処理を実施
2/4 デカール貼り付け、背面部の黒鉄色の塗装
2/5 LCD到着、トップコート塗装、組み込み、完成

~日記(2台目)~
2/13 リモデリング
2/14 出力開始
2/24 出力完了、組み立て
2/25 フロント部下地処理
2/26 サーフェイサー、黒鉄色塗装
2/27 デカール貼り付け、トップコート、組みたて、完成!

~費用~
LCD9300円
コントロールボード3788円
L字アングル1400円(カット代含む)
ネジ類600円(M3-8とM2-6)
黒鉄色600円(5本)
溶きパテ500円(2瓶)
トップコート750円(3本)
LEDと抵抗とユニバーサル基板80円
PHコネクタ50円
スピーカー300円
紙やすり400円
合計17587円

~パーツごとの出力時間(時:分)~
スタンド-左 13:41 スタンド-右 13:18 スタンド蓋-左 3:51 スタンド蓋-右 4:25
フロント-右上 28:29 フロント-左上 27:20 フロント-右下 17:04 フロント-左下 17:02
リア-右上 38:13 リア-左上 37:51 リア-右下 38:06 リア-左下 37:13
合計11日と12時間ちょい(白目

単に色々映るモニターが欲しいだけなら、ヤフオクなどをあたるのが良いと思いますが、
こんなに素敵なモニターは他にないと思います。
無いものは作るの精神は今も健在ですね!


最後に、改めてこちらのコントロールボードとLCDを使いました。
今回LCDパネルはAliexpressを利用しました。

Aliの場合、同等品のうちどれかを発送する場合があるそうなので、
購入前にセラーへ「LP173WF4-SPF1ありますか?」と、確認の上購入すると良いです。

制作も大変でしたが、ブログの記事を書くのも大変ですな。
ましてやご覧いただいた皆様はもっと大変だったかと思います。
さいごまでご覧頂きまして、本当にありがとうございました!

おしまい

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