目次
- ことの発端
- 基本的な仕組み
- ということでリモコン完成!
- キーアサイン
- 単4電池2本で動作します
- タクトスイッチを採用しています
- ブラウン管のCZモニターも操作できます
- 秘密の裏モードもあります
- いつものことですが、今回も一人では作れませんでした
- あとがき
ことの発端
CZ-697Dや617Dは我ながらとても気に入っていますが、操作するたびにモニタの裏側に手を回すなど面倒くさい^^;
これは長年の悩みでしたが、同じように思っている方のお言葉を数名からいただいていました。
当時はリモコンを自作するなんて発想はありませんでしたが、世の中には本当に凄い方がおられます。
ある日DMで「マイコンと汎用リモコンを組み合わせることで、CZ-697Dをリモコン操作できるかもしれません」とご連絡いただきました!
なんならどのDMの中で簡単な操作をしている動画まで添付されていましたw
( ゚д゚)マジでっ!?
動画を見た私はこんな顔をしてたと思います。
DMの主は前回の投稿にも書かせていただいた、KeplerXの制作者のくにちこ(@kunichiko)さんでした。
くにちこさんにはいつも良くしていただいてまして、CZ-697Dもご購入いただいておりました。
そんなくにちこさんも、裏側に手を回しての操作がめんどいと思っていたそうです😅
ぜひリモコン対応して欲しいです!
前置きが長くなりましたが、わがままのはじまりです😇
基本的な仕組み
これ、どうやって実現しているの?
簡単に図解するとこんな感じです。(くにちこさんにご用意いただいた図解から引用)

CZ-697D/617Dは「メイン基板・操作基板・電飾・スクリーン」という構成です。
で、リモコンで受信した信号を、操作基板での入力と代替させるための「レシーバーユニット」を間に挟み、電飾ユニットに受光部を追加しましょう、というものです。
CZ-697Dには5個、CZ-617Dには5~6個ボタンが備わっているので、6つ以上ボタンがついた汎用リモコンを使えば良いですね、と相談していました。
(この時点ではCZモニタ付属のリモコンを作ろうという話はしていませんでした)

ということでリモコン完成!



みんな大好きCZリモコンです。
リモコン操作ができるだけでも贅沢な話ですが、やっぱ汎用リモコンはイヤでした😅
せめて外装はブラウン管付属のリモコンに似せたいと相談した結果、ブラウン管付属のリモコンをクローンし、CZ-697D/617Dを操作できるようにすることとしました。
くにちこさんのサービス精神は天井知らずやで☺️
残念ながら「1dotでも違ったら腹を切る」とは言いませんが、並べて凝視でもしなければわからないクオリティだと思っています。
どうしても変更せざるを得ない所もありましたが、アウトラインは可能な限り寄せました。
赤外線を発信する箇所のクリアパーツは赤外線透過板をカットして取り付けています。
この手の道具って、厚さや幅が0.5mmでも違うと握ったときに「違うぞっ」って感じるものでで、寄せるのが大変です。
背面左側にあけている2つの穴は、いざというときの奥の手、プログラムの更新をさせるために利用します。
なお、配布版はSHARP様のロゴを省略いたします。
キーアサイン

CZ-697D/617Dは上記のボタンで動作するようにしています。
単4電池2本で動作します

このリモコン、単四2本で動作するのですが、この点もオリジナルと同じです。
リモコンに特化した超省電力マイコンではなく、個人で利用できる汎用のマイコンを採用しているため、本物と比べて電池の持ちは劣ります。
制作当初は電源をONにしたままだと1日で電池が切れしまいましたが、くにちこさんは省電力化に成功、ONのままで7日程度動くようになりましたっ!
エネループとか使うからええやん、って話もしてましたが、本体裏にのスライドスイッチによりリモコンの電源をON/OFFできるようにしてあげました。
スライドスイッチはこまめにOFFにしましょう。
(配布版に電池は含みません)
タクトスイッチを採用しています

肝心のボタン部分ですが、当初は実物と同じようにシリコンと接点を使ってのボタンを検討していました。
そのためにシリコンを扱う修行を行っており、巷で見かけるX68000チョコのチョコ型は、何を隠そう私が制作したものです。
やればできることはわかっていますが、とにかく作るのが大変。
量産には不向きと判断し断念、今回はタクトスイッチを採用しました。
ですが、これはこれでクリック感が良い!とお褒めの言葉をいただいています。
シリコンボタン版はいつか自分用に作ってみたいと思います。
ブラウン管のCZモニターも操作できます
このリモコンは本物と同じ信号を出すため、この通り、ブラウン管のCZモニタも操作できちゃいます。
軽く調べた所、そもそもリモコン単体での出品は少ないものの、20,000円近くで落札されているそうですね😢
秘密の裏モードもあります
このクローンリモコンは、電源投入時に1を押しながらだと日立のテレビリモコン、2だとハイセンスのテレビリモコンとして動作します。
対応メーカーを増やす予定はありません。
メーカーが合致していてもすべてのテレビで動作するかはわかりませんが、もしも該当のテレビをお持ちの方はお試しください。
詳細が必要な方はDMをいただければと!
いつものことですが、今回も一人では作れませんでした
内部の設計やプログラムはもとより、リモコンが手元にない(絶対に持っているけど、どこに仕舞ったかわからない)のです。
ということで、なんでも持ってるasayannさん(@asahara420316)さんからリモコンをお借りしました。
モデリング時はこちらを参考にしましたが、せっかくなら「主音声/副音声」がついたリモコンがいいよね?
ってことで、Nitroα(@Nitro_alpha)さんから、該当ボタンのついたリモコンをお借りしました。
主音声/副音声ボタンからどういう信号が出ているかわからなかったのです。
快くお借しいただいたお二人と、いつもX(旧Twitter)上での質問にお答えいただいている皆さんに、改めてお礼を述べたいと思います。
あとがき
とうとうリモコンまで制作してしまった😇
ああ素晴らしきかなX68000ユーザー、身の回りで使うものが自分がほしいと思うもので埋め尽くされて幸せです。
例のごとく、配布に関してはX(旧Twitter)で告知させていただきます。
おしまい