およそ1年ぶりの投稿です。
よせばいいのに茨の道を歩んだ結果、X68000デザインの自作PC用ケースが完成しました。
今回はITX68000ケースの配布内容についてお知らせいたします。
かなり中身はぎちぎちなものとなるため、組み込み難易度は高めです。
配布をご希望の方は PCパーツの組み込み編
パワーLEDを超カッコよく光らす ドレスアップパーツ編 も合わせて御覧くださいませ。
XVI/030タイプもリリースさせていただきました!
詳しくは XVI/030編 を御覧ください。
素材にABSを採用することで、熱耐性をアップしました!
詳しくは ABS編 を御覧ください。
目次
- 基本情報
- 配布内容
- 利用する工具
- ドレスアップの紹介
- オプションアイテムの紹介1 白デカール
- オプションアイテムの紹介2 パワーLEDの制御パーツ
- 注意点
- サポート
- 取付実績のあるパーツたち
- 取り付けできなかった電源
- ご注文方法
- 作例
- あとがき
基本情報
実物のX68000に対しておよそ1/2サイズと小型ながら
マザーボードフォームファクタ Mini-ITXと、FlexATX電源を内蔵することができます。
デスクの隅に置いて楽しめるサイズを目指したため、PCIスロットは利用できません。
(X68000及びSHARPのロゴステッカーは付属しません)
ヘッドホンジャック、USBポート、電源ボタンはそれぞれ通常のPCと同等の動作をします。
ボリューム、マウス、キーボードはダミーです(ボリュームつまみは回せます)
スイッチ部分は塗装済みの部品が付属します。
リセットボタンも通常のPCと同等の動作をします。
インタラプトボタンはダミーです。(押せます)
2.5インチサイズのSSDを1つ搭載することができます。
今後のアップデートにて2つつけられるものをリリースするかもしれません。
フォームファクタ Mini-ITXマザーボードと、FlexATX電源を内蔵することができます 。
4cmサイズのケースファンを取り付けるためのマウンタを用意しました。
本当はケース側にマウンタをつけたかったのですが、電源の組み込みができなくなってしまうため、
苦肉の策でこのような仕様としました。 電源の上に両面テープで固定します。
マザーボードによっては背面にM.2SSDを取り付けるタイプがあります。
とにかくスペースのないケースなので、大きなヒートシンクは取り付け不能です。
必要に応じて、ノートPC用のヒートシンクをご利用ください。
上記写真には写っていませんが、POWER/HD BUSYランプにはLEDが仕込まれており、通常のPCと同等の動作をします。
LEDはホットボンドで固定しています。(比較的容易に外れるようにしている理由が別途あります)
POWERボタン、USB、HDAudioはホットボンドで固定しています。
配布内容
- 初代型X68000風ケース(ブラック)1セット
- マザーボード固定用ネジ4本
- 下基板、フロントパネル、サイドパネルを固定するためのネジ2本
- ケース本体とサイドパネルを固定するためのネジ2本
- ケースと電源を固定するためのネジ1本(インチネジシルバー1本)
※2022年9月以降の配布ではインチねじ黒1本のみとさせていただきます - ケースファン用マウンタ1つ
※ご自身で塗装をされる方向けに、未組立の状態で発送も可能です。
気まぐれで塗装をお受けする場合があります。
利用する工具
+ドライバー:15cm以上の長さを持つ細型のドライバー
ホットボンド:LEDなど各所の固定にホットボンド(グルーガン)を使っています。
これらが外れてしまった際はホットボンドにて補強をお願いします。
ホットボンドは100均で購入できるもので問題ありません。
ドレスアップの紹介
配布させていただくITX68000ケースにはロゴ関連のステッカー等は一切ついていません。
ですが、上記の写真のように、各自にてシール印刷したロゴを貼り付けることで、一気に雰囲気がよくなります。
参考までにX68000ロゴは横幅2.5cm、SHARPロゴは2cmサイズにて印刷しました。
お求めの際はぜひトライしてください。
オプションアイテムの紹介1 白デカール
塗装をされる方向けに白で印刷した水転写デカールをオプション販売します。
こちらはアルプスのMDプリンタで印刷したものです。
ただし、出力物に対してはそのままでは張り付きにくいため、
塗装面に対して貼り付けることをおすすめします。
ご興味のある方はお問い合わせください。
オプションアイテムの紹介2 パワーLEDの制御パーツ
通常PCのパワーLEDは点灯/消灯のみの動作となりますが、X68000は電源OFF時のLEDは赤、電源ONにて緑に点灯します。
これをシミュレートするためのドレスアップパーツの制作を進めています。
既存のLEDを取り外して、ドレスアップパーツに付け替えることで、スリープ/シャットダウン時にパワーLEDが赤く
点灯するというものです。
こちらを利用する場合は、現状のLEDを引き剥がす必要があるため、ご希望の方は取り外せる程度の固定にとどめておいてください。
制作状況はツイッターにて随時ご報告させていただきます。
注意点
1:全てのPCパーツが組み込めるとは限りません。
特に電源に関しては、背面にスイッチがついているものや、内部向けのケーブルがたくさんついているものは組み込みができない、困難な場合があります。
実績のあるパーツを記しておきますが、選定は自己責任にてお願いいたします。
2:当ケースは3Dプリンタで制作したもので、そこにネジ止めする方式をとっています。
製品の性質上、強くネジ止めすると素材側が割れるなどの問題が起こりえますので、ネジをしめるというよりは、ネジ止め先との固定を念頭にネジを締めるようにお願いします。
(イメージ的には70%程度締めれば充分といった感じです)
3:細かな歪みによる隙間も発生したりネジ止め部が盛り上がる、マザボのネジが完全に止まらない、などの現象が発生する場合があります。
4:鑑賞には厳しいような出力物は除外しますが、写真にある程度の問題は許容していただきたく思います。
耐久性に問題がでない亀裂についてはご容赦頂いています。
5:また、工業製品と違って出力品質は一定ではありません。
可能な限りきれいな出力を目指しますが、多少の割れ、スジ、光沢のムラなどが生じることがあります。
特にご自身で組み立てる場合は、組み立て時の立て付けによっては隙間が大きく発生するかもしれません。
6:このケースはPLA(プラスチック)であるため、高熱により変形する可能性はありえます。
ちなみに私の方で負荷ツールを3時間ほど実行したり、定格動作ながら5ヶ月ほどサブマシンとして利用していますが、今の所問題は起きていません。
7:販売後のサポートを前提としたものではありません。
分かる範囲のご質問にはお答えしますが、あまり期待しなようにお願いします。
サポート
各種パーツを破損してしまった方向けに、該当パーツのみの配布もしています。
お困りの際はご相談ください。
取付実績のあるパーツたち
- Foxconn H67S
- ASUS ROG STRIX B250-I GAMING LGA1151 Mini-ITX DDR4
- ASRock マザーボード Z690M-ITX/ax
- FSP270-60LE(ふゆきが使っている電源)
- ザワード FLEX ATX規格電源 ENP7145B-07YGF 450W(ふゆきが使っている電源)
電源はこちらを使っている方が多数です、ってか実質これ一択だと思います。(私も使っています) - Noctua NF-A4x20 5V PWM
4cmサイズのファンがギリギリ取り付け可能です。
5V、PWM対応、静音で3種類ほどのファンをテストしてましたが、うるさい、ビビリがひどい、などイマイチなものが多かったです。
一度買ったら数年は使うことを考えるととなるとこれが最強だと思います、おすすめです。
取り付けできなかった電源
- Silver Stone Flex-ATX 80PLUS GOLD認証電源 500W SST-FX500-G
これは、電源コネクタとファンの間にスイッチがついています。
Flex電源の仕様とはやや異なるもののため、ケースと干渉してしまいました。
ご注文方法
お陰様で注文が殺到しているため、ツイッター上での告知をもとに受注をお受けしています。
なるべく皆さんへ配布したいと思いますが、1台分の出力に5日ほど時間が必要となります。
場合によっては数ヶ月ほどお時間を頂くことがございますが、
ゆっくりお待ちいただける方のみTwitterアカウントへDMをお願いします。
作例
初代カラーで塗装してみました。
下基板にはオプション販売のデカールを利用し、黒いデカールは一般的なプリンタで印刷したものを使いました。
サーフェイサーを吹いたあとに、クレオスの軍艦色1と下基板には軍艦色2を塗装。
その上にUVカットのトップコート(つや消し)を吹きました。
トップコートは半ツヤにすると良いかもしれません。
あとがき
当初配布を考えておりませんでしたが、熱心な方からのラブコールにより配布版の制作に踏み切りました。
汎用PCケースとして利用できるように各種PCパーツをテストさせて頂く代わりに、記念モデルとしてXVIデザインで仕上げたというものです。
あれは特別仕様のものとなるため、配布の予定はございません。
配布をご希望の方は PCパーツの組み込み編 も合わせて御覧くださいませ。
おしまい