目次
- ことの発端
- キットに含まれるもの:各種パーツ
- キットに含まれるもの:3Dプリントパーツ
- 別途購入が必要なもの
- 必要に応じて購入が必要なもの(MI68以降の配布版は不要です)
- 組立 ①メイン基板への各種ハンダ付け(MI68以降の配布版は不要です)
- 組立 ②キースイッチの取り付け
- 組立 ③トッププレートとメイン基板の取り付け
- 組立 ④動作確認
- 組立 ⑤ケース下部への取り付け
- 組立 ⑥OLEDの取り付け(MI68以降の配布版)
- 組立 ⑥OLEDの取り付け(MI68以前の配布版)
- 組立 ⑦ケース上部の固定
- 組立 ⑧キーキャップの取り付け
- コミュニティ
- 補足
- あとがき
ことの発端
もともとはkatsuemon(@katsuemon_z80)さんや自分たちで使う用に作ったキーボードですが、試験的に数量限定で配布してみましょうか?
ということで、無謀にも配布向けに整頓してみました。
なにせ初の試みとなるため、まずは仲良しさんへの配布から始めます。
CompyXのデザイン/スペックの紹介は こちら を御覧ください。
※ 2024年10月13日のMI68での配布分から、各種パーツのハンダ取り付けは済ませた状態での配布となります。
また、この投稿は、MI68以前に配布したキットの組立説明も兼ねているため、内容がややわかりにくいかと思いますが、何卒ご容赦ください。
キットに含まれるもの:各種パーツ
・メイン基板1枚(下記は実装済みパーツ)
・ProMicro(Type-C版)
・ダイオード96個
・キーソケット96個
・LED8個
・PHコネクタ
・トッププレート基板1枚
・スタビライザー2個(スペース、エンター用各1つ)
・ファンクションキー用のキースイッチ10個(tecsee medium switch)



MI68以降に配布するキットからは、ハンダ作業、エポキシ接着剤の作業が不要となります!!

専用トッププレートです。

スタビライザーとファンクションキー用キースイッチです。
キットに含まれるもの:3Dプリントパーツ
・キーキャップ(ABSレジン製)
・96個
・外装(PLA製)
・上部(ケーブル付きOLED取付済み)
・下部(チルトスタンド2個取付済み) PLA製
・ロゴ化粧パーツ(ABSレジン製)
・シリコンワッシャー(12個)
・ネジ
・プラスティック用タッピングネジ、M3-8、M3-10(各3本)

別途購入が必要なもの
- キースイッチ
CherryMX規格のキースイッチが最低86個必要です。
挿し直しなどをするときに破損する場合もありえますので、数個余計に入手することをおすすめします。
例えば方向キーだけ打感を変えるといった楽しみ方も可能です。
紹介編に記載しましたがツインタワーキーボードの打感によく似たキースイッチがあります。
みゆ🌹ฅ^•ω•^ฅ(@arith_rose)さんチョイスの「Gateron G Pro 3.0 Red」というキースイッチが比較的リーズナブルでおすすめです。
必要に応じて購入が必要なもの(MI68以降の配布版は不要です)
- ガスケット固定用の素材(ガスケット固定する時のみ)
EVAシート、エラストマーなど使われていますが、お好みで選んでください。
素材は横5cm、縦5mm、厚さ1.5または2mm程度が望ましいです。 - グルーガン
OLEDを固定する時にあると便利です。
ダイソー等100均のもので充分です。
グルーガン以外の固定方法でも問題ありません。 - エポキシ接着剤
ProMicroのUSB端子は抜き差しの耐久性に課題があるようです。
エポキシ接着剤を使い、端子部を補強することで耐久性をあげる場合はご用意ください。
組立 ①メイン基板への各種ハンダ付け(MI68以降の配布版は不要です)
少々数が多いですが、田植えの要領で下記のパーツをメイン基板へハンダ付けしてください。
ダイオードの取り付け(96個)
基板の裏側に取り付けます。

キーソケットの取り付け(96個)
基板の裏側に取り付けます。

LEDの取り付け(8個)
基板の裏側へハンダしますが、表面側にLEDが見えるように取り付けてください。

ProMicroの取り付け
ProMicroと基板をハンダにて取り付けをします。
ピンはProMicroの上側に出るように取り付け、ProMicroそのものは基板の裏側に取り付けてください

ProMicroのUSB端子は利用しているうちに外れる(壊れる)リスクがあります。
なので、エポキシボンド等で補強してあげることをおすすめします。

OLED接続用ピンの取り付け
メイン基板の表面側にOLEDを接続するためのピンをハンダしてください

組立 ②キースイッチの取り付け
キースイッチをトッププレートの四隅へとりつけます。
キースイッチの端子は奥側になるように取り付けてください。

組立 ③トッププレートとメイン基板の取り付け
メイン基板とトッププレートを合体させる前に、スタビライザーを取り付けてください。
スタビライザーは「ENTER・SPACE」のみに取り付けてください。

トッププレートを基板へ合体させます。
先ほどとりつけた四隅をメイン基板にとりつけたら、他のキースイッチをはめ込むとやりやすいです。
ファンクションキーの10箇所は、付属のキースイッチ(tecsee medium switch)を取り付けてください。
※キースイッチのピンが正しくにソケットに挿さるように気をつけて差し込んでください。
上手く刺さらずにピンが曲がると故障の原因になりますので、キースイッチの端子をよく確認して合体させてください。

組立 ④動作確認
配布時にお渡しするProMicroにはファームウエアが書き込まれているため、組み立てたらそのまま動作確認が出来ます。
キーボードをPCと接続した上で「キーボードテスト」とかで検索すると出てくるページを使い、正しく動作しているかを確認してください。
うまく動作しないキーがある場合は、キースイッチがちゃんと挿さっているか、適切にパーツのハンダ付けができているか、などご確認ください。
X68000モードに切り替え(Copyキー2回押し)て、LEDのキーが正しく点灯するかの確認も行います。
組立 ⑤ケース下部への取り付け
MI68以降の配布版は、シリコンリングを下記のように取り付けてください。

MI68以前の配布版で、ガスケットを取り付ける場合は下記画像の赤丸あたりに置くと良いです。
固定してしまえばズレることは無いと思いますが、両面テープなどで固定するのもよいかと思います。

シリコンリング、ガスケットを取り付けたらキーボードをケース下部に取り付けてください。
ガスケットを取り付けるときは、各自でご用意ください。
素材は横5cm、縦5mm、厚さ1.5または2mm程度が望ましいです。

組立 ⑥OLEDの取り付け(MI68以降の配布版)
OLEDはケース上部に取付済みです、OLEDから伸びているケーブルをキーボード上のPHコネクタへケーブルを接続してください。

組立 ⑥OLEDの取り付け(MI68以前の配布版)
OLEDへの配線
OLEDの裏側に対して写真のように直接ハンダを行ってください。

OLEDの固定
ハンダができたら、外装の上面にOLEDを取り付けてください。
描画領域を確認しながらグルーガンでの固定をおすすめします。
(とりあえずはテープで固定しても良いです)

OLEDの接続
次にOLEDのコネクタを基板に取り付けます。
OLEDのGNDを基板の一番内側の端子(写真でいうオレンジ色)へ接続してください。
(写真は試作品のため色々アレですが、配布版はちゃんとした感じになっています)

組立 ⑦ケース上部の固定
ケース上部をかぶせ、裏からネジ止めしてください。
ネジは下記の通り取り付けてください。
あまり強く締めすぎると破損するので、ほどほどにお願いします。

組立 ⑧キーキャップの取り付け
こちらの写真を参考に、キーキャップを取り付けてください。

完成です、お疲れ様でした!
コミュニティ
CompyXのREMAP、ファームウエアの更新 各種ディスカッションは、Discordの「X68KBBS」さんの CompyXチャンネルにて行っております。 時よりポロリもありますので、よろしければ、そちらへの参加をご検討ください。
補足
当アイテムを入手される時は、下記についてご注意ください。
- キーを押しても反応しない、LEDが点灯しない
キーソケット、ダイオード、LEDの取り付けが不十分等の可能性がありえます。
該当キーの番号(基板に記載しているSW**がキー番号)または、一つ前の番号のキー部のハンダを確認してください。
キースイッチの端子がソケットに挿らず曲がっている場合もありえます。 - エンター、スペースが押された状態となる
メイン基板に対してスタビライザーが正しく取り付けていないと、発生する場合がありえます、取り付けをご確認ください。
スタビライザーに対してキーキャップを深く挿しすぎると発生する場合がありえます、適宜調整してください。 - 品質
当アイテムの外装、キーキャップはハンドメイドです。
充分チューニングしているものの、コンシューマー向け3Dプリンタで制作しているため、出力品質はそれなりです。
キーキャップの洗浄は全て手作業で、場合によってはシミのようなものが見える場合があります。
上部パーツは単体だとかなり華奢なため、折らないように取り扱いにご注意ください。
(中国の3Dプリント出力サービスの利用も考えましたが、1セットの出力代だけで28000円かかるため見送りました) - バグについて
私の知識となりますが、QMKを採用したキーボードは多数存在しますが、それぞれ細かなバグを見受けることが稀にあります。
バグが発生しても、CompyXの問題とは言い切れないため、私達が解決していけるとは限りません。
ソースはGitにて公開しますので、原則みんなで協力しながら修正、ブラッシュアップしていくものとお考えください。 - X68000Zでの動作確認
X68000Zのキーボードと同じキーコードを登録していますが、Zそのものでの動作確認は出来ていません。
また、ZとCompyX間でLEDの通信が実現出来ていないため、少なくともLEDの同期については未対応です。
- コミュニティについて
DiscordのX68KBBS内にCompyXのスレッドをご用意頂く予定です。
各種ご報告、キーマップ自慢、ご相談などはスレッドにて行えればと思います。
スレッドの用意ができましたら、ご案内差し上げます。
あとがき
まさかキーボードの外装とキーキャップを作ることになるとは思いませんでした。
なかなかのボリュームでしたが、満足度の高いアイテムが出来上がりました。
3Dプリンタを使い初めて4年めとなりますが、これまでに、たくさんの素敵な方と出会うことができ、皆さんと喜びを分かち合うことが出来て幸せです。
これからも頑張りたいと思います。
おしまい